「餅を喉に詰まらせた時の対処法」について
2014-01-01
ストレス・薬・栄養・予防・救急など
お正月に救急病院にいると必ず「もちを喉につまらせた」患者さんがいらっしゃる。
餅は気道異物の代表で粘性があるために窒息死の大きな原因になる。
元日の今日はその対処法について書く。
「 餅を喉に詰まらせた時の対処法」について
⑴ 咳をしている時は、咳をなるべく続けさせる。
⑵ 餅が見える時は指に布を巻いたうえで、指での除去を試みる。
⑶ 詰まらせた人を立たせ、背部から両脇を腕を通して抱き抱える。そのまま拳をみぞおちに当て3・4回突き上げる。
⑷ ⑶がだめな時は、救護する人がひざまずき、詰まらせた人を自分の方に向けて横向きに寝かせる。手のひらで素早く肩甲骨の間を力強く何度も連続して叩く。
⑸ これらを行いつつ、119に通報し、急病センターなどで診察を受けてほしい。異物がとれてもご飯粒などが残っていると誤飲性肺炎の原因になることがあるからである。また、意識障害を起こしていたら、脳の損傷もチェックすべきである。
なお、掃除機を使う方法は、かえって餅を喉の奥に押しやることが多いので避けて欲しい。
以上を参考に、せっかくの正月に苦しい思いをしなくて済むよう、餅は焼くと乾燥しくっつきやすくなるので小さめに切るか、汁などと一緒に食べて欲しい。