気をつけたい!炎症性色素沈着への日焼け対策
2014-07-23
皮膚科
すでにゴルフ焼けのビジネスパーソンもおられるが、肌の色素沈着には様々な種類がある。その中で炎症性のものに「日焼け」,「やけど」,「外傷」や「アトピー性皮膚炎」などから生じる色素沈着がある。
これらの治療は内服薬を用いながら炎症が収まるのを待つことのみしかない。
例えば、「日焼け」は一過性の炎症性色素沈着症で、通常1日ほどで痛みのピークを迎え、1週間ほどで退色する。
しかし、「やけど」や「外傷」の場合はそれ自体が治ってからもかなり長く色素沈着が続くため、一般的には顔では数ヶ月、体で1−2年、下肢で3−4年ほどかかって消えてゆくが、より短期間で消えることも多い。
だが、「アトピー性皮膚炎」による色素沈着の場合だけは、病気自体が軽快しないと消褪しない。
夏に特に気をつけたいのが、皮膚へのダメージが大きく皮膚の興奮状態がなかなか収まらない「やけど」や「外傷」の跡への日焼け対策である。炎症性色素沈着症の本質は炎症がなかなか収まらず色素が産生され続けられることである。
それ故、患部の日焼けも良くないが、サンスクリ−ン剤等の日焼け止めの塗布はさらにもっと良くないのだ。
やけどや外傷に注意し、万が一受傷した場合は早めに治療すること。生じてしまったら刺激を避けてひたすら保存治療していただきたい。
夏本番。皮膚への気配りも忘れずにお願いしたい。
伊藤院長 2014.7.23(水)記