夏に増える「金属アレルギー」
2016-07-16
皮膚科
「金属アレルギー」など安物アクセサリーなどが原因で、自分には関係ないと思われるビジネスパーソンも少なくないと思う。しかし、日常生活の中にある意外なものでも生じるものなのだ。
最近は、ピアスやネックレスなどではなく、アルミ缶や歯科で虫歯治療に使用する金属など、当たり前に身近に存在しているものが原因で発症するケースが目立っている。
例えば、アルミ缶によるアレルギーを起こしたビジネスパーソンなどは、唇の周囲の決まった部位に紅斑が生じている。
そもそも夏は発汗の機会が増えることで「金属アレルギー」は必然的に増える。
これは身につけたり接触したりしている金属が溶けてイオン化しやすくなるためだ。イオン化するとアレルゲン(アレルギーの元)になりうるためだ。
アルミ缶の場合は、アルミニウムの合金で、アルミニウム以外にもマグネシウムやマンガンが混ぜられているために起こる。
対策としては、他のアレルギー同様なるべく繰り返し生じさせないようにしなければならない。放置したままにすると、身体の免疫機構の記憶によって、ちょっと接しただけでも強く反応するようになってしまうからだ。
繰り返し生じる不可思議な湿疹に悩まされているビジネスパーソンは、まず日常生活を振り返っていただきたい。皮膚科を受診し、繰り返し発症させないよう早めに治していただきたいと思う。
伊藤 院長 2016年7月16日(土)記