治りにくい?!自家感作性皮膚炎⑶
2013-10-14
皮膚科
前回まで自家感作性皮膚炎の原因検索の見過ごしや紛らわしい症状について述べてきたが、今回はその治療経過で起こりうる問題について述べる。
その前に誤解を生まないために申し上げるが、我々保険医療機関は健康保険法に定められた療養担当規則を遵守し、日々プライドを持って丁寧な療養給付を行っている。
残念ながら医師1人で日に100人以上の患者さんを抱えている医療現場などでは物理的に十分な対応が難しいことがある。話を戻すと、自家感作性皮膚炎は原発疹の治療によって他の発疹も消えてゆくと前々回に述べたが、 少なからず原発疹は治っても一向に発疹がひかず治療に難渋することが実際には起こる。
この場合は経験から治療を決めざるを得ない。しかし、たかが湿疹程度と思ってしまう他科の先生が治療すると改善しないままだらだらと同じ内服薬を処方し続けるケースは多い。その場合は、他の皮膚科専門医へ行く方が良い。
ただし、きちんとした皮膚科専門医で信頼を寄せられる先生であれば、経過観察も重要になるので不安点などを相談してみると良いと思う。